Eugène Sartory (1871-1946)
ユージン・サルトリ
20世紀最高の弓職人の一人。
弓製作の聖地パリにてシャルル・ペカットとアルフレッド・ラミーのもとで研鑽を積んだ。1899年、若干18歳にして自身の工房を持ち、1910年に完全に技術者として独立した。
音楽も後期ロマン派から近代へと変遷していく時代に、ラミー・スタイルの面影は残しつつより強く頑丈で重い弓を製作するようになる。
ヴァイオリニストのイザイは、その弾き心地が気に入りサルトリの弓を愛用し、パトロンにまでなった。
評判が広がり製作が追いつかなくなったサルトリは、アシスタントを雇うようになる。ルイ・モリゾー、ジュール・フェティク、ルイ・ジレなど、次世代を代表する製作家も中にはいた。質へのこだわりは生涯変わらず、製作本数が増えても出荷前には1本残らず品質確認を行っていたという。
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