札幌展示会終了後、次の展示会場である網走まで移動し、空き日に担当メンバーで知床半島の羅臼岳登山をしました。そしてヒグマに遭遇、その距離30-40m。
この日は早朝からまずまずの天候で、網走から羅臼連山が黎明の中浮かび上がりました。ウトロを経由し、岩尾別温泉の登り口までの間の谷に、ヒグマが魚を狙っている光景を遠方からとらえることができました。
登山ルートはよく整備されており、涼やかな風が時折吹き抜ける中を進みました。羅臼平では三ツ峰をバックに青空が広がり、羅臼岳もその威容な姿を見せてくれました。遠く国後島も望むことができ、オホーツクの潮流がくっきりと見てとれました。
頂上は強風が吹き荒れましたが、硫黄山へと続く連山の姿が美しく、反対方向には斜里岳がその恰好のよい姿を見せてくれました。下山を始めるとハイマツの中にキタキツネの姿が。その姿を追いながら羅臼平で小休止をしていたのですが、ふと目をあげると、そこには黒い大きな物体が目に入って来ました。ヒグマが間近にいることに気づくと全身に戦慄が走りました。すぐさま熊撃退スプレーの安全装置を外し、全員で身をかがめました。何とかシャッターは切りましたが、望遠レンズに交換する余裕もなく、ヒグマの動きを見ながらそっとその場から立ち去り、距離ができると転がるように登山道を下るばかりでした。実際に近くで遭遇してしまうのは恐怖以外のなにものでもありませんでしたが、思い出に残る山行となりました。
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